高血圧と脳血管疾患

日本人の死亡原因上位に挙げられる、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳血管疾患。この脳血管疾患が起こる主な原因は、高血圧だと言われています。

では高血圧がどうして、脳血管疾患と関係があるのでしょうか。

心臓から、体中に血液を送り出す時の圧力、これが血圧です。高血圧の場合、心臓から血管に送り出される圧力が通常よりも強く、血管に負荷がかかります。そして負荷がかかり続けた血管で動脈硬化が起こります。血管がもろくなり、傷ができて、白血球や不要物などが溜まったり、圧力に負けじと血管の内腔壁を厚くしたりして、血液の流れが悪くなり、血液を流すために更に強い圧力が必要となり・・・といったことが起こります。

つまり、高血圧が改善されないと、高血圧で動脈硬化を引き起こし、動脈硬化で更なる高血圧を引き起こすという悪循環が生まれます。

脳血管疾患は、この高血圧によって引き起こされた動脈硬化が脳の動脈で起こっているのです。

血管に動脈瘤ができ、血管が破裂してしまう、脳出血・くも膜下出血。血栓ができ、血流が止まってしまいその先の細胞に酸素や栄養分が行き渡らず、脳細胞が壊死してしまう脳梗塞。

脳血管疾患は、どれも自覚症状が全くないまま起こることが多く、気づいた時には手遅れになっていることも少なくありません。

治療で一命を取り留めたとしても、麻痺や言語障害など、日常生活に支障をきたす後遺症が残る可能性が高いのです。

高血圧は、脳血管疾患以外にも心筋梗塞や狭心症など心臓病を合併症として引き起こす可能性があります。そうならないためにも、日々の食事改善・生活習慣改善など、高血圧予防が必要となってきます。



このページの先頭へ