高血圧と肥満
肥満の人は高血圧の人が多いといわれますが、高血圧ばかりではなく、その他さまざまな生活習慣病を発症する危険性が高いのです。
人間の体は、体重によって血液量が決まってきています。体重が少ない人より、多い人の方が血液量も多いということです。血液量が多いということは、体内の血液をより多く送り出さなければいけないため、血液が心臓から強く流れ出し血圧が上昇します。さらに、体脂肪で血管を圧迫して通り道を細くしていたり、肥満の場合血液内に脂質が多いため、ドロドロ血になっており流れにくいから更に血圧が上昇します。このため、肥満の人は高血圧が多いのです。
自分は体重は標準だから大丈夫。と思われている方も要注意です。「肥満」=「体重の重さ」だけではありません。体重に対して脂肪がしめる率、つまり体脂肪率が正常範囲より上回っていることを言います。体重は標準なのに、体脂肪率は標準よりかなり上回っているという、内臓脂肪型の方も多いのです。
この内臓脂肪型の肥満は、血圧コントロールが体内で出来なくなり、高血圧のほか、糖尿病や高脂血症などの病気を引き起こす可能性が高く、体重が多いと自覚されて、生活改善をされている方よりも、自分が肥満と気づいていない分危険が高いのです。
高血圧も肥満も放置してしまうと、心筋梗塞・腎不全・脳卒中など命に関わるような重大な合併症が発症する可能性があります。
手遅れにならないうちに生活改善を行い、合併症が発症する前に、高血圧も肥満も改善するようにしましょう。